マレーシアのトレッキング事情
マレーシアは国土の60%をジャングルに覆われているため、ジャングルトレッキングスポットが多い傾向があります。
ラフレシアやオランウータンなど、日本では見られない固有種の植物や動物を観察できるのが魅力的。
いっぽうで、熱帯地方特有のスコールが降ることが多いため、トレッキングの際はしっかりとした雨具の準備が必要です。
マレーシアでのトレッキング時の注意点とは
天候や訪れる時期に注意が必要
マレーシアのなかでも地域によって天候が異なり、トレッキングをするのにベストなシーズンが変わってきます。
日本から行きやすいマレーシアのおもな観光地のベストシーズンを表にまとめました。ぜひマレーシアへ旅行に行く際にトレッキングを検討している場合は、参考にしてみてください。
ランカウイ島 | 年間を通して気候が安定しています。乾季は12~4月ですが、とくに1~3月の晴天率が高くおすすめです。 |
クアラルンプール | 乾季は3~10月。3~7月は気温がかなり上がるため、7月後半~10月頃がおすすめです。 |
コタキナバル | 1月~5月がおすすめです。ただし乾季でもスコールが多い地域なのでオールシーズン雨具は持っていくとよいです。 |
デング熱に注意
デング熱とは蚊にさされてウイルス感染する病気です。デングウイルスを持っている蚊に刺されると発症し、人から人への感染はありません。
マレーシアを含む熱帯・亜熱帯地域で発症が確認されており、トレッキングの際にはとくに注意が必要です。おもな症状は急激な発熱、頭痛、骨関節痛。
重症化するとデング出血熱などを発症し、死亡率は1%以下と低いですが、死にいたることもあります。
現状、予防注射がないため、蚊に刺されないように対策するしかありません。トレッキングの際もなるべく長袖や長ズボンの着用が推奨されています。
また、肌が露出した部分には虫よけスプレーをするなど自分でできる対策を万全におこないましょう。
マレーシアでおすすめのトレッキングスポット
マレーシアで参加できるおすすめのトレッキングツアースポットを紹介します。なかには、ツアー申し込みが必要なトレッキングスポットもありますので、事前にツアーを手配しておくと安心です。
※状況によって募集が中止されていることもあるので事前に確認をするようにしてください。
タマンネガラ国立公園
クアラルンプールからバスで4時間半程度いったところにある国立公園です。マレーシアのなかで最大の国立公園とされ、250種類もの鳥類やゾウ、トラなど野生動物も生息しています。
また、トレッキングコースの多さも魅力。川に落ちやすい危険なコースもあるので、ツアーを利用しない場合は、現地のガイドをつけるようにしましょう。
トレッキングのほかにもナイトジャングルやクルーズも楽しめるため、ツアーなどで数日間滞在するのがおすすめです。
キナバル国立公園
キナバル国立公園は世界遺産に登録されており、人気のある観光スポットです。日本からアクセスのよいコタキナバルという都市から車で2時間ほどでいける公園なので、日本の旅行会社が組んでいるツアーも多くあります。
キナバル公園では、東南アジア最高峰とされるキナバル山の麓でトレッキングが楽しめます。
コースは30分~2時間で回れるコースが9本ほど。公園内には、5000種類以上の植物が観察されており、世界最大の花、ラフレシアや食虫植物ウツボカズラなどめずらしい植物もみられます。
キナバル山の麓とはいえ、標高1500m前後の場所でのトレッキングとなるので、防寒具を持っていくなど服装に注意しましょう。
マレーシア 森林研究所(FRIM)
FRIMはクアラルンプールにある研究施設を含む自然公園。市内から車で30分程とアクセスがよく、市内観光とあわせて気軽に楽しめるトレッキングスポットです。
高い木々の上からジャングル内の鳥や虫、植物などの様子が楽しめるキャノピーウォークも人気があります。キャノピーウォークは人数制限があるためネイチャーガイドの予約が必要です。
グヌン・ムル国立公園
ボルネオ島にあり、世界遺産に登録されている国立公園です。壮大なジャングルの中に洞窟があるのが特徴で、トレッキングとあわせて洞窟探検も楽しめます。洞窟探検をする場合は、ガイドが必須です。
トレッキングのほかにも世界最長でギネス登録されているキャノピーウォークも楽しめるので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
エンダウ・ロンピン国立公園
ジョホール州とパハン州にまたがる熱帯雨林。クアラルンプールからは2時間半ほどで到着します。公園内を流れるエンダウ川を中心とした綺麗な景観が特徴的です。
トレッキングのほかにもカヌーラフティングや先住民の村探検、ナイトサファリなどのアクティビティが楽しめます。
11月~3月はモンスーン気候の影響でしまっていることがあるので注意しましょう。また、入園には許可が必要で、トレッキングをする際は公園ガイドの同伴が必要。
日本のツアーはあまりありませんので、現地ツアーに参加するのがおすすめです。
※マレーシアの現在のトレッキング状況
22年の1月現在、観光目的のマレーシアへの入国が制限されています。(ランカウイ島を除く)
最新の状況は頻繁に更新されているので、マレーシアの日本国大使館などの公式ページより確認してから渡航の計画を立てるようにしてください。