ロードバイクのギア比ってなに?
ギア比というのは、フロント(前)ギアの歯数に対しての、リア(後ろ)ギアの歯数の比率のことです。もっとわかりやすくいうと、ペダルを1回漕いだときに、ホイールを何回転するかを表した数ということです。
速さと直結するのがギア比
たとえば、重いギアならば、ひと漕ぎで走れる距離が長いので、速く走ることができます。とはいっても重すぎると、回転が遅くなるので、速く走れません。
反対に軽いギアだと、ひと漕ぎで走れる距離は短めですが、軽く漕げるため、坂道などには最適です。また、自転車に乗る人の脚力とも関係しています。
とくに初心者は、まだロードバイク自体にも慣れていないこともあるため、初心者用ロードバイクなどは、乗りやすいように比較的軽めのギア比に設定されています。
軽めのギアだと、どんなコースにも対応しやすいのですが、ヒルクライムが好きとか、レースにでるなど方向性がある程度決まってきたら、ギア比を変えることで、乗りやすいだけでなく、速く走ることができるようになります。
ギア比を変える意味
ギア比を変えるということは、初心者から1歩レベルアップするということです。自分の好みやスタイルにあわせたギア比に変えることで、ギアに対するストレスも減りますし、道路状況にあわせて変速もしやすくなります。
ロードバイクのギア比計算方法について
ギア比の計算方法は「フロントギアの歯数÷リアギアの歯数」でだします。
フロントギアはクランクと呼び、ペダルと結合していて、その部分をチェーンリングといいます。
チェーンリングは「50-34T」などと表示され、最初の数字がアウターという外側の歯数を、2番めの数字がインナーという内側の歯数を、そしてTはTeath(歯数)の単位を表しています。
ここでいう歯数というのは、ギアのギザギザの部分のことです。リアギアは、スプロケットと呼び歯車が何段にもなった部分のことです。
ギア比の計算は、クランクの歯数が50で、スプロケットの歯数が11ならば、50÷11=4.55ですから、ギア比は4.55となります。ギア比の数値は小さいほうが軽く、数が大きくなるほどに重くなります。
また、ギア数は前ギア×後ろギアで表します。24段変速でギアの前が2段で、後ろが12段ある場合、2×12となります。
ギア比計算ツールを使う
ギア比の計算はツールをつかうこともできます。ツールの場合、ギア比のほかに、ケイデンスという1分間のクランク回転数なども入力することで、より速く走るためには、どのぐらいのギアやケイデンスが必要なのかもわかります。
レースに参加したい人は、こちらを参考にするといいですよ。
参考ギア比計算ツールサイト
初心者に最適なロードバイクのギア比
初心者には、ギア比は軽いほうがおすすめです。ライドに慣れてないうえに漕ぐのが重いと、足が疲れやすくなります。そういったことがストレスとなり、イヤになってしまうこともあるからです。
フロントギアには、コンパクトクランクと、ノーマルクランクの2種類がありますが、初心者にはコンパクトクランクがおすすめです。
エントリーレベルのギア比
初心者におすすめのコンパクトクランクは、アウターとインナーの歯数の組み合わせが50-34など小さめのため、ギア比が軽く、こぎ足も軽くなり、ペダリングに慣れていない人に優しい仕様になっています。
50-34Tのクランクに、11-28Tのスプロケットの組み合わせが、初心者用の定番ともいえます。ちなみに、クランクは、歯数が小さくなるとギアは軽くなりますが、スプロケットは、歯数が小さいほどギアが重くなります。
レースなどのギア比
レースにでるなら、コンパクトクランクでは足りないので、ノーマルクランクが必要になります。ノーマルクランクは、アウターとインナーの歯数の組み合わせが、53-39のもので、ある程度の脚力があるレースなどに参加する人が用いるギアです。
最近は、コンパクトとノーマルの間の「セミコンパクトクランク」というタイプもあります。ノーマルクランクは、ギアが少し重めのため、激坂などには適していないのですが、セミコンパクトはそれほど重さもなく、ヒルクライムやダウンヒルにも適しているということで人気です。
ギア比を変えるタイミングとは
ロードバイクに乗っていて、登りでのギアが足りない、きついと感じているなら、あっていない可能性があります。そんなふうに感じたときが、変え時といっていいでしょう。
同じメーカーのギアならば、交換も難しくありませんし、サイクルショップなどでも交換してもらえますので、まずはショップなどに相談してみてもいいかもしれませんね。