家族や装備が増えると、キャンプのときに移動や設営が楽なキャンピングカーも選択肢に入ってきます。そこで気になるのが、免許ではないでしょうか。今回は、キャンピングカーを普通免許で運転できるのかや、用途や価格別におすすめの車種などをご紹介します。

キャンピングカーの種類

キャンピングカー,免許

キャンピングカーには、いくつか種類があります。大きく分けて、「自走式」と「けん引式」の2種類。それぞれどんな特徴があるのでしょうか。

「自走式」キャンピングカー

自動車部と住居部が一体化している、いわゆる1台の車です。

そのためサイズが大きめのものが多いですが、運転する感覚は普通車とほとんど変わりません。車種によってはバスをベースにした大型のものまであるので、サイズの確認が必要です。

「けん引式」キャンピングカー

キャンピングトレーラーとも呼ばれます。

車内は居住スペースのみでエンジンや運転席がないので、自動車でけん引して移動します。そのため普通免許だけでなく、けん引免許が別途必要な場合も。

こちらも軽自動車サイズの小さいものからバスのような大型のものまで、いろいろなサイズがあります。

 

キャンピングカーの運転に必要な免許とは

キャンピングカー,免許

キャンピングカーの種類によっては、普通免許以外の免許が別途必要になってしまう場合も。

自分がどの免許を取得しているかは、持っている運転免許証を見れば簡単に確認ができます。

見方としては、免許証の下に記載されている「種類」という欄で「普通」という記載があれば普通免許、「け引」という記載があればけん引免許、ということになります。

けん引免許について

750kg以上のトレーラータイプのキャンピングカーの場合は、けん引免許が必要になります。

けん引免許を取得するには、年齢が18歳以上であり、さらに両眼の視力が0.8以上でなければいけません。この条件を満たしていれば、自動車学校で取得することができます。

免許を取得した時期は要チェック

道路交通法の改正により、運転免許を取得した時期で運転できる車が異なってきます。注意が必要な箇所なので、詳しく見ていきましょう。

平成19年6月1日以前

この時期に免許を取得した方は、「車両総重量8.0t未満、最大積載量5.0t未満、乗車定員10人以下」の条件を満たした車のみを運転できます。

つまり、ほとんどの車種のキャンピングカーを運転することができるといえます。

平成19年6月2日から平成29年3月11日まで

この時期に免許を取得した方は、「車両総重量5.0t未満、最大積載量3.0t未満、乗員定員10人以下」の条件を満たした車のみを運転できます。

車両総重量にさえ注意すれば、ほとんどのキャンピングカーを運転できるでしょう。

平成29年3月12日以降

この時期に免許を取得した方は、「車両総重量3.5t未満、最大積載量2.0t未満、乗車定員10人以下」の条件を満たしている車のみ運転が可能です。

車検証に車両総重量が記載されているので、レンタカーを使う場合は必ず確認しておくようにしましょう。

なお、平成29年3月12日に「準中型免許」という区分が新しくできました。

これは普通免許と中型免許の中間にあたる免許で、「車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満、乗車定員10人以下」の条件を満たしている車であれば運転することができます。

これから免許の取得を考えていて今後大きな車を運転したいと思っている方は、この準中型免許の取得がおすすめです。

免許別で運転できるキャンピングカーの種類

キャンピングカー,免許

「乗車定員10人以下で、車両重量および最大積載量が制限未満」のキャンピングカーであれば、普通免許で運転できます。では実際に、どんな車種のキャンピングカーを運転できるのでしょうか?

普通免許:軽キャンパー

軽ワゴンや軽トラックをベースにしたキャンピングカー。

比較的お手頃価格で購入ができ、車体が小さいため運転が楽でにできます。

ワゴンやバンをベースにしたタイプと軽トラックをベースにしたタイプがあり、ワゴン・バンがベースの場合は普通の軽自動車と見た目が変わらないことが多いので、普段使いとして兼用することもできます。

普通免許:バンコン

ハイエースやキャラバンなどのバンを改造してキャンピングカーにしたタイプ。

ファミリーや大人2~3名が乗るのに使いやすいサイズで、見た目が普通のワンボックスカーと変わらないことが多く、駐車場にも困りません。

日本でもっとも多く普及している形で、購入に失敗しにくく初心者向けです。

普通免許:キャブコン

トラックなどをベースにしていてキャビン部分が広く、常設ベッドなどが取りつけられた、いかにも「キャンピングカー」らしい見た目なのが特徴。

トイレやシャワー、エアコンなどの装備がついており、車高もあるので車内で立って過ごせたりと、ゆったりと過ごすことができます。

中型免許:バスコン&フルコン

バスコンは、マイクロバスをベースにしたキャンピングカー。

フルコンはベースとなる車両がなく、エンジンやミッション以外のシャシーからすべてをメーカーが独自に装備したキャンピング専用車です。

車体が大きいので、複数のファミリーなど大人数でキャンプを楽しみたいときなどにゆったりと使えます。

※ただし、乗車定員が10人以下で車両重量、最大積載量が制限未満の場合は、普通免許でも運転ができます。

 

キャンピングカーの購入価格の目安

キャンピングカー 免許

運転できる車種を確認したら、実際にキャンピングカーに乗ってみましょう。

最近では、さまざまな車種のキャンピングカーをレンタルすることができます。まずはレンタカーで、キャンピングカーの運転や乗り心地などを確かめてみましょう。

ここでは、実際に購入する場合にかかる車種別の予算や維持費などについてご紹介します。購入を検討する際の参考にしてみてくださいね。

軽キャンパーの価格帯:100万~200万円

予算は大きく取れないけどキャンピングカーを使ってみたいという方や、取り回しが優れ運転にあまり自信がないという方におすすめ。

ただ、車内設備や荷物を積むとスペースが限定され快適に利用できる人数は1人なので、安さだけで選んでしまうと用途が限られてしまい購入後に後悔しかねません。

バンコンの価格帯:200万~700万円

値段によって装備などが異なるので、予算と希望の装備を検討する必要があります。

軽キャンパーよりは初期費用や維持費がかかりますが、車内の広さや設備などで購入後に失敗したと感じるリスクは少なくなります。

キャブコンの価格帯:500万~1,000万円

車内も広く装備がかなり充実しているのでバンコンよりも快適に過ごせ、移動のベースにするということでもいいでしょう。

バスコンやフルコンの価格帯:1,000万円以上

内装も室内装飾に近いものになり、第二の家としての購入といっても過言ではありません。

予算に余裕があり、大人数でオリジナルの余暇を楽しみたいという方に、新たなレジャー車としておすすめです。

その他キャンピングカーにかかる維持費

車体の費用だけでなく、維持費も確認しておきましょう。

税金が低くなる「8ナンバー」

実はキャンピングカーには、税制の優遇制度があります。

キャンピングカーは、特殊用途自動車である「8ナンバー」に分類されるからです。多くのキャンピングカーが分類される「8ナンバー」は、自動車重量税や自動車税の税率が低く設定されています。

就寝設備や給排水設備など一定の条件を満たしていることが必須条件なので、その車が条件を満たしているか確認してみましょう。

そのほかの維持費

燃料費は、車種や国産と海外メーカーかによっても異なります。

また、駐車場使用料も、車種によって占有面積が変わるため異なります。とくに、トレーラータイプのキャンピングカーの場合には、駐車スペースが2台分必要になるので注意しましょう。

 

最新のキャンピングカーが集合!これから開催される展示イベント

キャンピングカーの購入を考えたら、各地で開催されている展示会に行ってみましょう。

趣向を凝らした最新設備が装備されたキャンピングカーの数々は、見ているだけで思わずワクワクしてくるはず。乗り心地や装備を実際に体験して、どんな車が自分に合うのか確認してみてくださいね。

※各イベントは、感染拡大防止策で日程等変更になる場合があります。WEBサイトで内容をご確認ください。

名古屋キャンピングカーフェア2020

開催期間:令和2年10月10日~11日

開催場所:ポートメッセなごや1号館

ジャルバイイベントドットコム

福岡キャンピングカーショー

開催期間:令和2年11月14日~15日

開催場所:マリンメッセ福岡

ジャルバイイベントドットコム

キャンピングカーフェスティバルin北陸2020

開催期間:令和2年12月12日~13日

開催場所:石川県産業展示館

ジャルバイイベントドットコム

大阪オートメッセ2021

開催期間:令和3年2月12日~14日

開催場所:インテックス大阪

大阪オートメッセ2021

キャンピングカーと聞くと少し敷居が高い気がしてしまいますが、意外と普通免許でも運転できる種類があるんです。移動と居住が一体となったキャンピングカーがあれば、テントやコテージで過ごすキャンプとはひと味違って、アウトドアの楽しみ方の幅も広がりそうですね。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。