ロードバイクの「クイックリリース」とは?
ロードバイクを購入してよく見てみると、ホイールの軸に見慣れないレバーがあると思います。
それがクイックリリースと言われる機構で、競技用自転車やスポーツ自転車特有のもの。
レース用に開発されたものですが、趣味でロードバイクに乗っている方にも非常に有効なものなので、ぜひ使い方を覚えておきましょう。
ホイールの交換をすぐに行うためのハブシャフト
クイックリリースは、ホイールを工具なしで外すために、ハブシャフトに組み込まれているギミックです。
1日で数百キロ走るロードレースでは、レース中にタイヤのトラブルなどでホイールを外す機会が多くなります。
タイムを少しでも犠牲にせず、レースに復帰するために開発されたのがクイックリリースで、趣味用のロードバイクにも広く採用されていますね。
趣味用ロードバイクではパンク修理や輪行に便利
タイムを競っていない趣味のサイクリングでも、クイックリリースは非常に有効なギミックです。
サイクリング中パンクしたとき、もっとも早く復帰できるのがチューブ(もしくはタイヤ)を外し、新しいものに交換することでしょう。
このときもホイールを外す必要がありますが、クイックリリースがあれば不要な工具を使うことなく、タイヤを修理することができますね。
また、自転車を電車に乗せて移動し、出先でサイクリングを楽しむ輪行でも、ホイールを簡単に付け外しできればロードバイクをコンパクトに収納することができます。
ロードバイクのクイックリリースの正しい使い方
クイックリリースは非常に便利なものですが、万が一にも走行中にホイールが脱落してしまえば大事故も起こりかねません。
まずは正しい使い方を覚えて、あらかじめ練習してから使うようにしましょう。
クイックリリースの形は様々ですが、特殊なものを除けば基本的な使い方は共通しているので、以下のような使い方を覚えておいてくださいね。
レバーを起こし、ねじを緩めて取り外し
ホイールを外すためには、まずレバーを起こして軸を緩めます。
意外とレバーは固く締まっているので、その固さを覚えておいて取り付け時に同じトルクで締めるようにしてくださいね。
レバーを起こしたら、レバーと反対側に付いているナットを抑えて、レバーを半時計回しすれば、ねじが緩んでいきます。
緩めすぎるとナットが外れて、中のスプリングが飛んでしまうこともあるので、ナットが外れない程度に緩めましょう。
十分緩めれば、自転車のフレームを持ち上げたらホイールが外れます。
リア側はチェーンがあるので、一度持ち上げてからホイールを外側に傾けることでスムーズに取り外しできます。
取り付け時はギアと反対側にノブ
取り付けるときは、外した時の手順をさかのぼればOKです。
ホイールの向きですが、ギアと反対側、つまり自転車を前から見て右側にくるように取り付けましょう。
リア側はスプロケットがあるので必然的にギアと逆側で固定することになりますが、フロント側はよく間違えるので要注意です。
レバーの向きに注意しよう
取り付けするときのもう1つの注意点が、レバーの向きです。
とくにフロント側では、進行方向側にレバーを倒すと、万が一障害物がぶつかったとき、レバーが起きてホイールが緩んでしまうリスクがあります。
真後ろに向ける必要はありませんが、やや後ろに向けて倒すようにしておくと安心です。
フォークから少しずらして倒すと、次取り外すときに楽になりますね。
リアに関しては構造上後ろに向けるのはむずかしいので、ダウンチューブとチェーンステーの間に向けて倒しましょう。
ロードバイクのクイックリリースはどんな時に事故につながる?
便利で取り扱いも簡単なクイックリリースですが、少なからずクリックリリースに起因する事故もあります。
筆者自身、初心者の時に取り扱いを誤ってヒヤっとした経験がありました。
以下のような取り扱いをすると事故につながりやすいので、必ず注意しましょう。
エンドにしっかり噛んでいない
自転車のホイールは、軸(ハブシャフト)をフォークやフレームの先端のみぞ(エンド)にはめ込んでいます。
ハブシャフトがしっかりエンドにはまっていない状態だと、ホイールがぶれるだけでなく、しっかり固定できないので外れてしまうリスクもあります。
とくにギアと嚙合わせるリアホイールを取り付ける際には、落ち着いてよく確認し、クイックリリースを固定しましょう。
ねじの締め込みが甘い
自転車の組み立てでは、ボルトの締め付けトルクをトルクレンチで確認しながら組み立てるのが基本です。
クイックリリースにもフロントホイールが20~25N、リアホイールが30~45Nと基準が指定されています。
しかしトルクレンチを使わないクイックリリースでは、実際どれだけトルクがかかっているかは目分量になってしまいますよね。
力の弱い方だとどうしても締め込みが甘くなってしまうので、購入時にしまっていたレバーの硬さをかならず覚えておき、取り付けるときも同様のトルクで締め付けましょう。
レバーが走行中に起きてしまう
これは筆者も経験があるトラブルですが、走行中何らかの原因でレバーが緩み、気付いたときにホイールががたついていたことがありました。
おそらく沿道の障害物や雑草にぶつかってレバーが起きてしまったと考えられますが、ホイールが緩んだ状態での走行は故障や事故につながるので大変危険です。
まずは十分なトルクで適切に取り付け、なるべく走り出す前にホイールに異常がないか確認しておくと安心ですね。
ノブやシャフトの劣化
クイックリリースも金属パーツでできているので、サビや経年劣化などで機能が落ちている場合があります。
まだシャフトが折れたという話は聞いたことがありませんが、しっかり保持できなければホイールの脱落につながるので危険です。
グレードにこだわらなければそう高いものでもないので、早めに交換しておくと安心です。
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ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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