アジ釣りの魅力とは
アジ釣りは魅力が多く、愛好者もとても多い釣りです。どういう点がアジ釣りの魅力なのか、見ていきましょう。
初心者でも難なく釣れる簡単さ
アジというのはそれほど神経質な魚ではありません。餌を見つけると、まっしぐらに飛びついてくる貪欲な魚です。そのため、それほど凝った仕掛けでなくても魚さえいれば簡単に釣れてしまう点が人気の理由となっています。
食味がよい
釣りをしない人でもご存じのように、アジはとても美味しい魚です。豆アジ、小アジならば南蛮漬けや唐揚げ、中アジ以上のサイズならば刺身やたたき、塩焼きや開きなど、どんな料理にしても美味しく食べられる魚です。
いつでも釣れる
アジ釣りは以前はおもに初夏〜秋ぐらいまでの釣期だと思われていましたが、インターネットで釣り情報が盛んにやり取りされるようになった結果、冬や春でもそれなりに釣れるということがわかってきました。
さらに冬や春に釣れるアジは数は少ないですが、大型のものも多いです。
引きが強い
アジ釣りでも25cmを超えるような良型のアジの場合、かなりのパワーがあります。そのため、引きの強さを楽しむことができるのもアジ釣りの魅力。パワフルな良型アジとのやり取りには、やみつきになりそうな快感があります。
アジの特徴や習性
アジは簡単に釣れる魚ですが、特徴や習性を知っておくことでより釣果が上がります。
神経質ではない魚
アジはそれほど神経質な魚ではありません。たとえばハリスなどは相当太い糸でも気にせず食らいついてきます。餌に関しても疑似餌でも積極的にアタックしてくるので、とても釣りやすい魚です。
群れで行動するのでたくさん釣れる
アジはほとんどの場合、群れで行動しています。そのため、大きな群れに当たると1日何百匹と釣ることも不可能ではありません。ただしそれほどに数が釣れるのは小アジまでで、大型のアジはそれほどたくさんの数は釣れないことが多いです。
大物は岸近くにはあまりいない
良型のアジは、水深の浅い岸の近くにはあまり回ってきません。しかし防波堤であっても埋め立てによってかなり沖に作られたものであれば、水深もあるので、良型のアジが回遊してきます。
確実に大型のアジを釣るならば船釣りがベストですが、中アジぐらいならば水深のある防波堤でもじゅうぶんに狙うことができます。
口が弱いためバラシやすい
アジは唇の部分が弱いため針が外れてバラしてしまう確率もかなりある魚です。しかし弱いのは口の横の部分のみで、上唇と下唇の部分は普通の魚と同じように固くなっています。
そのため、仕掛けや手返しを工夫してなるべく上唇や下唇に針を掛けるようにすれば、バラシを回避できます。
また、小さめの針を使えばアジは針を飲み込むため口の奥に掛かりますが、この方法でも口切れのバラシを防止できます。
アジの釣れる時期
アジはサイズによって釣れる時期が異なっています。釣果を上げるにはその時期を的確に把握しておくのも大切なことです。
小アジの場合
本州ではだいたい6月頃から豆アジと呼ばれる、5cm〜10cm程度の小さなアジが釣れ始めます。この豆アジは日を追うごとに成長してサイズが大きくなり、秋になると15cm前後にまで成長します。
釣期は6月〜11月ぐらいまでです。豆アジ、小アジは数多く釣れるので、アジをたくさん釣りたい人はこの時期を狙うとよいでしょう。
中アジの場合
体長20cm〜30cm程度までの中アジは食べ頃なサイズなので、とても人気があります。この中アジが釣れる時期に関しては、群れの回遊次第なのでまちまちです。
真冬の2月に釣れることもあれば、真夏の7月、8月に釣れることもあって一概に釣れる時期を特定できません。
どちらかといえば、真冬よりも春〜秋くらいの季節の方がよく釣れる傾向があります。ただし、中アジは小アジほどたくさんの数は釣れません。
日本全国でのアジ釣りの状況
まず通常のマアジ釣りについては北海道から九州までと、ほぼ日本の全域で釣ることができますが、奄美大島や沖縄などの南方諸島にはマアジはいません。しかし近種のメアジやロウニンアジなど南方の大型アジの幼魚、メッキなどを釣ることができます。
アジの釣れる時間帯や場所(ポイント)について
アジは釣れる時間帯もサイズによって異なっています。
小アジと中アジは共通して釣れる場所も多いですが、小アジしか釣れず中アジは釣れないといった場所も多いため、アジの釣れる時間や場所(ポイント)について正確な知識を持っておくことが釣果なしを防ぐために重要です。
アジの釣れる時間帯とは
アジの釣れる時間帯は豆アジ、小アジはほぼ同じですが、中アジでは釣れる時合が限られている場合が多いです。
豆アジの釣れる時間帯
豆アジはほぼ1日中、いつでも釣れています。とくに日中は朝から晩までずっと釣れ続ける、といった場合も多いです。アジ釣りのなかで豆アジ釣りはほとんど時合を選ばないので、もっとも簡単に釣ることができます。
小アジの釣れる時間帯
小アジの場合もそれほど時合を選ばず、朝、昼、夜の何時でも釣れることも多いです。しかし秋も深まってくると、日中にはほとんど釣れず、朝マズメ(日の出時)、夕マズメ(日没時)の時合にしか釣れなくなってきます。
中アジの釣れる時間帯
中アジは豆アジ、小アジと違い時合を選びます。いちばんよく釣果が出ている時間帯は朝マズメ(日の出時)、夕マズメ(日没時)です。
それ以外では夜もよく釣れます。昼間に釣れることも少なからずあるのですが、これは定評のある釣り場の場合で、それほどよくないポイントでは昼間はあまり釣れません。
また、中アジは小アジと違い、防波堤の近くにじっと居ついているということはまずありません。群れが回ってきた短時間のみ釣れるので、いつ釣れるかというのはその日になってみないとわかりません。そのため、ある程度ギャンブル性の高い釣りでもあります。
アジングでよく釣れる時間帯
最近はやりの、アジ釣りワームを使ったルアーフィッシング・アジング。アジングの場合、疑似餌を使用する釣りなので、アジに疑似餌と見破られないよう、夜に釣行するのが基本となっています。
とはいっても昼間などの明るい時間でも、群れに当たればそれなりに釣れます。
アジの釣れる場所(ポイント)について
アジの釣れる場所(ポイント)は、豆アジ・小アジと中アジでは異なっている部分があります。
豆アジ・小アジの釣れるポイント
豆アジ、小アジについてはほとんどの防波堤で釣れるといっても過言ではありません。ただし、あまりにも内湾となった港ではアジが入り込んで来ないこともあります。アジは相当内向きの海まで入ってくる魚ですが、港湾の外向きの方が回遊してくる確率は高いでしょう。
中アジの釣れるポイント
中アジの場合、マダイやブリなどの大型魚が釣れるような水深があって、潮の流れもある程度速い場所でよく釣れる傾向があります。
しかし都心の海には埋め立てが進んでいて、かなりの水深があるポイントがあちこちにあります。そのような埋め立て地の護岸などから、中アジの釣果が全国各地から報告されています。
また、さほど水深のないポイントにも中アジが回ってくることもあるため、防波堤からの中アジ狙いの場合は、インターネットなどで釣果をこまめにチェックしておくことが大切です。
アジングで釣れるポイント
アジは夜間になると光のあるところに集まる習性があります。そのためアジングの場合、港の常夜灯の下などが釣れるポイントです。
釣れるポイントの探し方
豆アジ・小アジはほぼどこでも釣れるので、ポイントをわざわざ探す必要はありません。しかし中アジの場合はポイント選択で釣果が左右されるので、釣れるポイントを探すのもよい結果を出すには重要です。
中アジが釣れるポイントを新規で開拓するには、以下のような場所を狙ってみるとよいでしょう
- 海峡に面した防波堤で潮の流れがとても速い場所
- かなり沖まで埋め立てが進んだ防波堤の護岸
- 水深が深い港
- 沖まで施設が張り出している魚釣り公園
- アジ以外の大物がよく釣れる場所