庭で行うキャンプやバーベキューは、簡単・手軽・いつでもできるのが大きな魅力。ただし、快適に行うためには、まずはアウトドアに適した庭になるよう整備する必要が。今回は、アウトドアに適した庭づくりのポイントについて、筆者の経験をもとに紹介します。マイホームを検討している人や庭でのアウトドアを楽しみたい人など、ぜひ参考にしてください!
筆者の庭キャンプ場計画
別の記事でもご紹介のとおり、庭キャンプには魅力がたくさん!キャンプ場にはない新たな楽しみ方を味わえますよ。筆者の場合、キャンプのほかにも、友人を招いてのバーベキューや焚き火など、自宅の庭でさまざまなアウトドアを楽しんでいます。
庭でのアウトドアを快適に楽しむために必要なのが、施工段階での綿密な計画です。一度施工してしまえば、その後の変更は容易なことではありません。ここをいかに妥協せずに行うかが、もっとも重要なポイントといえるでしょう。
筆者も、庭の構想にはかなりの時間をかけました。その期間、1年以上!庭をどのように使おうか、テントを張るならどのあたりに張るかなど、頭のなかのイメージを紙に書くなどして徐々に具現化していきました。
そんな筆者の経験上、まずなによりも入念に下調べを行うことをおすすめします。施工業者に相談してみることはもちろん、SNSなども非常に有効な手段です。思い描いた理想を現実にするために、アウトドアに適した庭づくりのポイントをまずはしっかりと押さえましょう!
アウトドアに適した庭をつくるための6つのポイント
多種多様な楽しみ方が見つけられる庭でのアウトドア。快適に楽しむにはいくつかのポイントがあります。以下に、その具体的なポイントと実際の筆者の施工例を紹介します。ぜひチェックしてください!
用途にあわせた空間設計
まずは用途をしっかりとイメージすることから始めましょう。バーベキューを中心に考えるのか、テントを張って寝泊まりするのか。用途によって必要な設備などは大きく変わります。
たとえば、庭でテントを張ったりバーベキューをしたりする際の地面。人工芝は冬でも見栄えがよくアウトドアにぴったりな一方で、汚れたり破損したりした際の修復は大変です。天然芝であればその点の心配はありませんが、管理はひと手間かかります。
庭でなにをどのようにするかなど、できるだけ具体的にイメージしておくとよいでしょう。後々の後悔もなくなるはずです。
地面については、筆者は迷いに迷って天然芝を選択。手間はかかりますが、季節によってさまざまな雰囲気を味わえるので気に入っています。
新たなキャンプスタイルがみつかる外電源の設置
電源があると、アウトドアの幅が大きく広がります。ホットプレートやIHコンロなど、火をつかわなくても楽に調理できますよ。また、テント内でホットカーペットやこたつを使用することだってできます。キャンプ場ではできない新たなキャンプスタイルがみつかるかもしれませんね。
設置する際は、位置に注意しましょう。場所によってはコードが届かないかもしれません。雨などの配慮も必要です。水の侵入に対応できるよう防水カバーがついたタイプのものを選ぶようにしましょう。
わが家では、庭の真正面に位置するように設置しました。差し込み口は2つですが十分足りてます。これまでに、2つを同時に使用したことはないので、むしろ1つでも足りそうです。
あると便利な立水栓の設置
室内の水道でも十分足りますが、庭に立水栓があるととても便利です。調理中の手洗いや食器洗い、片付けなど、アウトドアで水を使う機会は意外と多いもの。立水栓があれば、これらをすべて外で済ませられます。ホースを使えば、汚れたテントやタープを洗うことだってできますよ。
なお、ひとえに立水栓といってもその種類はさまざま。アウトドアを目的とするなら、蛇口が2つついているタイプをおすすめします。片方は手洗いや水飲み場として、もう片方はホース用としてなど、わけて使えば利便性はもちろん衛生面も確保できます。
冬の凍結には十分に注意してください。わが家でも2口タイプの立水栓を設置しましたが、真冬は凍結防止のカバーを使用しています。各地域の特性にあわせて判断しましょう。
雰囲気アップの庭木
庭木の選定は、全体の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。樹木は自然な日陰をつくり出し、プライバシーが確保できるだけでなく、タープなどの設置ポイントとしても活用できます。なお、樹木は地植えしたあとは簡単には動せないので、どんな種類の木がよいのか、どこに配置するのかなどを慎重に考えましょう。
種類については大きくは常緑樹と落葉樹の2種類。1年をとおして緑の葉がおりなす自然の雰囲気を楽しみたいのであれば常緑樹がおすすめです。常に葉がついているため目隠し効果もありますよ。
一方、落葉樹は冬になると葉が落ち、掃除をする手間はありますが四季の変化を楽しめます。冬は樹木の下でも日陰とならないので日差しのあたたかさは落葉樹の方が感じられるでしょう。
筆者は、落葉樹であるアオダモを選びました。細い枝が数本立つ「株立ち」とよばれる樹形のもので、テントやタープとの相性もバツグンです!
夜の楽しみが広がる外照明の設置
照明は必須ではありませんが、暗くなる夕方以降も楽しみたいのであれば設置すべきです。もちろんランタンなどでも代用できますが、外照明があればスイッチひとつ。着火作業や充電といった手間もありません。
なお、家に直接設置する照明は一方向からしか照らせないため、影が多くなるというデメリットもあります。十分な明るさを確保したいのであれば、反対方向にはランタンを設置するなど、庭全体を照らせるような方法を検討してください。
わが家では、軒下部分にダウンライトとスポットライトの2種類の照明を設置しています。基本的にダウンライトのみで足りますが、一点をとくに明るく照らしたいときなどにスポットライトがあると便利ですよ。
プライバシーの確保
立地などにもよりますが、周囲の目が気になる場合はフェンスの設置を検討してください。完全に視線を遮りたいのであれば、最低でも1.5m以上のものを選ぶ必要があります。ただし、フェンスは意外と高額で高さを出せばそれだけ費用がかさみます。予算とのバランスをしっかりと考えることがポイントとなるでしょう。
フェンスの素材選びも重要です。木製は見た目が自然なあたたかみがあり、キャンプサイトのような雰囲気づくりにはぴったりですが、定期的なメンテナンスが必要。アルミ製は耐久性に優れていますが、コストは高めです。ほかにも、通風性や遮光性などにも配慮しながら、用途にあわせて総合的に判断することをおすすめします。
わが家の目の前は人通りがほとんどなく、ご近所さんもいないので目隠しフェンスは設置しませんでした。その代わり、子どもが飛び出せない程度の低いフェンスを設置しています。
ライター
SUGURU
キャンプ歴11年。アウトドアと家族を愛するパパキャンパー。ともに暮らす妻と2人の娘はインドア派。家族の機嫌をうかがいながら週末キャンプ・ギア収集を楽しんでいる。最近は、気軽に楽しめる「おうちキャンプ」で一味違った新たなキャンプスタイルを模索中。2019年には庭の物置をDIYでキャンプガレージに改装。お気に入りのギアに囲まれて過ごす「ガレージキャンプ」という新たな試みも行っている。