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イヌイット伝統の雪の家、イグルーをご存知ですか?雪のブロックを積み重ねドーム状につくりあげたもので、うまく完成すれば寝泊まりもでき、雪中キャンプが楽しめます。ウィンターシーズンのアウトドアアクティビティとして楽しいイグルー作りのご紹介です。

イグルーとは?

日本では伝統・風習の行事として作られるドーム型の『かまくら』が知られていますが、イグルーも形状こそ同じですが、作り方が少し違います。

かまくらは、積み上げた雪の山の内部をくり抜く方法が一般的ですが、それに対しイグルーはブロック状にした圧縮雪を積み重ねて壁を作っていくことでドームを形成しています。

また、かまくらは寝泊まりすることを目的としていませんが、イグルーは北米の狩猟民族「イヌイット」や「エスキモー」が冬季の間の住処として伝統的に作られてきた雪の家です。

イグルーの内部は、厚い雪の壁が風や外気を遮ってくれるため思いの外暖かく、冬季に登山する際にテントの代わりとしてイグルーを作ることがあります。

一人で作るには大変ですが、二人以上、人数がいればいるほど楽しんで作ることができるでしょう。

 

イグルー作りに必要な道具

実際にイグルーを作るとき、以下のような道具を揃えてみましょう。

スコップ

新雪を掻き出したり、穴を掘ったり、雪のブロックを移動したりするときに使用します。

プラスチック製だと欠けてしまう可能性があるため、できれば鉄製のものを選びましょう。

また、少なからず長時間の作業になるため、体力に自信のない方はできるだけ軽量なスコップを選ぶことをおすすめします。

Black Diamond ディプロイショベル
Black Diamond ディプロイショベル

 

スノーソー

 

イヌイット伝統の雪の家イグルー

出典 finetrack

雪を切るためのノコギリです。雪のブロックを切り出すときに使用します。

finetrack(ファイントラック) KAG7102 スノーソー
finetrack(ファイントラック) KAG7102 スノーソー

 

ロープ(あるいはトレッキングポール)

はじめの土台となる円のあたりをつけるとき、コンパスのように使用します。

スノーハイク時でトレッキングポールを持っている場合、トレッキングポールを用いることも可能です。

FIZAN トレッキングポール FZ-7102
FIZAN トレッキングポール FZ-7102

防水手袋

雪を持ったり運んだりするので、普通の手袋では作業が終わる頃にはびしょびしょに濡れてしまっているでしょう。

ホームセンターなどで購入できる、厚手の防水ゴム手袋がおすすめです。少し大きめのサイズを買い、中にウールの手袋を付けた上でゴム手袋をすれば暖かさを保つことができます。

ショーワ 防寒手袋 No282 
ショーワ 防寒手袋 No282

 

レインジャケット

手袋同様、衣服にも気を使わないとびしょびしょになり、作業が終わる頃には体が冷え切ってしまいます。

上下とも防水仕様のレインジャケット・レインパンツを着用すれば濡れを気にせずイグルー作りに没頭できます。

作り方

では、作り方に入っていきます。

イヌイット伝統のイグルーは冬の間生活するためのものなので土間や居間、貯蔵庫まで作ったりしますが、ここでは簡易的なイグルーの作り方をご紹介します。

①土台作り

イグルー 作り方

作る場所が決まったら、まずはじめに地面に円を罫書きます。

円の中心に、円の半径分の長さのロープをくくりつけた棒を刺し、一人はそれを押さえます。

もう一人はロープの端を持ちながら、棒でぐるりと一周円を描きます。

円のサイズはイグルーの土台となる大きさなので、中に入る人数によって違ってきますが、広すぎず狭すぎないサイズ感がいいでしょう。

二人だったら直径2mぐらいのサイズがおすすめです。

②ドームの形成

描いた円の内側の柔らかい新雪の雪は使えないので、ある程度スコップで搔き出し、足で踏み固めます。

踏み固め、硬い雪の層になったら、スノーソーで30センチ角ほどの賽の目を罫書き、切り出していきます。

切り出したらスコップで雪のブロックを掘り出し、円周に並べていきます。

地面の雪を2〜3段ほど掘り下げるまで雪のブロックを切り出したら、他の場所からブロックを作って積み上げていきます。

内側と外側でそれぞれ整えながら、3・4段目ぐらいから少しずつ内側に傾斜をつけていき、ドーム状にしていきます。

イグルー 作り方

雪のブロックの重さが支えられなくなったきたら、ブロックを薄めに作りましょう。

隙間ができてしまったら雪で小さい雪のくさびを作り、隙間を埋めていきます。

最後の天井の穴を塞ぐまで、雪のブロックを積んでいきます。

③出入り口

雪のブロックで完全に天井を塞ぐ前に、出入り口を確保しましょう。

積雪があれば早い段階でさらに地面を掘り下げ、トンネルを掘り、出入り口を作ることができます。

積雪がそこまでなければ、作った雪の壁に穴を開け、出入り口と、内部に階段を作ります。

④室内の整え

天井や壁の出っ張りがあると、そこから氷が溶け水が垂れてくるのできれいにならしましょう。

また、地面も寝心地がいいように平らに均します。壁にくぼみを作り、棚を作ることもできます。

イグルー 作り方

整えが完了したら雪が沁みてこないグランドシートを敷いて完成です。

Coleman マルチグランドシート300 
Coleman マルチグランドシート300 

 

イグルーでの過ごし方

イグルー内は外より暖かですが、雪の放射冷却を遮るための断熱性のスリーピングマットを使用して寝泊まりすることをおすすめします。

また、長時間いると室内の酸素が薄くなってきます。寝泊まりするときは壁に穴を開け、通気口を作りましょう。

ロウソクを立てておけば酸素状態を目で判断でき、酸欠を防げます。

イグルー 作り方

イヌイット伝統の雪の家『イグルー』。簡易版の作り方をご紹介しましたが、普通のテントより暖かで、寝泊まりすることが可能です。雪中キャンプに挑戦してみたい方にはおすすめの宿泊手段です。スノートレッキングやスノーシューイングを楽しみたい方にもプラスアルファで楽しめる過ごし方なのでぜひ試してみてください。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。