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昔からアングラーの憧れだったベイトリールが、最近は性能が上がり、扱いやすく一般的になりました。しかしスピニングになれた方だと「ブレーキ?」「バックラッシュ?」などなど疑問がいっぱい。
今回は、はじめてベイトリールを使うときにまず注意したいブレーキセッティングについて解説します。

ベイトリールのブレーキがある理由

ベイトリール

ベイトリールをはじめて使うとき、一番疑問に思うのが「ブレーキ」の存在でしょう。最近ではブレーキは1つでなく、2つ3つと付いていることも当たり前になりました。

その分適切なセッティングができず、結果的にトラブルが起こってしまうことも少なくありません。

そもそもブレーキはどういった役割があるのでしょうか?

バックラッシュを防ぐため

ベイトリールでは、ルアーが飛ぶことでラインが引っ張られ、ラインを巻いているスプールが回転します。

問題はスプールの回転とルアーの飛ぶ速度が比例しなくなったときで、スプールが回っているのにルアーが飛んでいないと、ラインだけがどんどん放出されこんがらがってしまいます。

これを「バックラッシュ」といい、ベイトリールではどうしても起こりうるトラブルです。

そこで、スプールの回転をルアーの飛ぶ速度より早くしないようにするためのものが「ブレーキ」です。

かかりすぎるとスプールが回転しなくなり飛距離が出なくなるので、さまざまな目的を持って作られた数種類のブレーキがあり、それぞれ調整方法が変わってきます。

複数付いている場合は、それぞれのブレーキが効きすぎないようセッティングする必要があるというわけです。

 

メカニカルブレーキの調整

ベイトリールメカニカルブレーキ

実際ブレーキ調整する際に、どういった手順でセッティングするのが望ましいでしょうか。

まずは、どのベイトリールにも付いているメカニカルブレーキを調整しましょう。メカニカルブレーキは摩擦力でスプールに抵抗をかけるブレーキで、構造自体はシンプルです。

ただし、単純なだけに掛けすぎると弊害もあるので、2つのポイントを重視してセッティングしてみましょう。

メカニカルブレーキのポイント

メカニカルブレーキはスプールに直接抵抗を与えて回転数を抑えるため、締めすぎるとスプールがほとんど回らなくなってしまいます。

このため、メカニカルブレーキは弱めにセッティングする人が多く、ときにはほとんどかけていない人も見かけます。ただし、弱めにする場合にも1つだけ注意するべきポイントがあります。

メカニカルブレーキは、まったくかけないとスプールにカタつきが出て、それが抵抗になり回転が悪くなったり、最悪スプールやシャフトの変形を起こしてしまう場合があります。

それを防ぐために、スプールがほとんど左右に動かないようメカニカルブレーキを締めておくようにしましょう。

メカニカルブレーキの調整の仕方

どうしてもバックラッシュが多く、ブレーキセッティングを強めにしたいときも、メカニカルブレーキはやや弱めに設定して、徐々に強めていく方がおすすめです。

メカニカルブレーキはシャフトの回転に常時抵抗をかけているため、飛距離が全体的に落ちてしまいます。

また、強めのセッティングにしてしまうとラインへの負担が大きくなり、キャスティングしたときにラインブレイクしてしまう場合もあります。

ブレーキが複数付いている場合は、基本はメカニカルブレーキを弱めにセッティングして、メインブレーキを最大にしてもバックラッシュしてしまうときに見直すようにしましょう。

メインブレーキの調整

ベイトリール遠心ブレーキ

メカニカルブレーキのセッティングができたら、メインブレーキの調整をします。

メインブレーキはルアーウエイト、ロッドとのバランスを考えて常に調整するブレーキです。これから説明しますが、メインブレーキにはそのギミックや原理の違いでさまざまな種類があります。

簡単な違いに関しては説明しますが、それぞれ効き方が異なるので、基本のセッティング方法をご紹介します。

メインブレーキの種類

メインブレーキには大きく分けて以下の3種類のブレーキがあります。

  • 遠心ブレーキ
  • マグネットブレーキ
  • DCブレーキ

遠心ブレーキは、低速でスプールが回転したときには機能せず、遠投など鋭くキャスティングした瞬間にギュッとブレーキをかけ、その後ブレーキはかかりません。

マグネットブレーキはスプールに直接触れず、磁石を使ってスプールの回転数を下げます。DCブレーキはマイコン制御で、スプールの回転数に応じてブレーキを効かせる画期的なシステムです。

どれも趣旨が違うので、最適なセッティングを導き出すには、まずそれぞれの特徴を説明書やWebサイトから読み取る必要があります。

メインブレーキの調整の仕方

どのブレーキシステムにも言えることは、まずMAXに調整して、キャスティングしながら調整するのがセオリーということ。

中途半端なブレーキセッティングで、一投目でいきなりバックラッシュというリスクを避けるためです。

これはメカニカルブレーキをほぼかかっていない状態にしている前提なので、メカニカルブレーキを強めにかけている場合はMAXに関わらず、スプールの回転を加味した微調整が必要です。

また、ベイトフィネスで2g程度の軽量ルアーを投げる場合は、MAXにしてしまうと飛ばなくなることもあるので、最低限クラッチを切ってルアーがするする落ちていく程度のブレーキから始めるようにしましょう。

再調整をクセ付ける

スプールの回転はルアーの重さにも影響されます。

ベイトフィネスでは数グラムの軽量ルアーを中心に投げますが、ベイトフィネス用リールではその微妙な違いにも対応できるブレーキを装備しているので、その分緻密にブレーキセッティングしなければいけません。

厳密にはルアーの重さと表面積によっても微妙に投げ心地は変わりますが、難しいことは考えずにルアーを変えたらブレーキも再調整するクセをつけておくといいですね。



ベイトリールの宿命は、ラインが過剰に放出されてしまうバックラッシュです。バックラッシュ対策のために、キャスティング用ベイトリールにはさまざまなブレーキが搭載されるようになりました。
トラブルなく快適にベイトフィネスを楽しむためにも、こまめにブレーキセッティングするクセをつけておきましょう。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。