日本には111の活火山!国内における火山対策ともしもの際の予備知識とは!?

本白根山が噴火したのは実に3000年ぶりといわれており、火山噴火に遭遇する確率は天文学的な低さともいわれていますが、ここ最近の火山被害による悲しいニュースは確率の話ではなく、日本国内では身近な出来事ではないでしょうか。
今回は、行政の火山対策と「もしも登山中に火山噴火に遭遇した場合に、どう対処して命を守るべきなのか」という内容を中心にしてお届けします。

日本の火山事情について

日本には111もの活火山があります。

活火山の定義は「火山噴火予知連絡会」が定めたもので、おおむね1万年以内に噴火した火山と、現在も噴気を上げて活動している火山を指しています。

火山噴火予知連絡会では、これらの活火山のうち、火山活動度によって、Aランク、Bランク、Cランクに分類しています。

しかし、ABCのランク分けは、社会的影響度を考慮していないとして、最近は、火山活動の状況が容易に理解できる0から5までの6段階で「噴火警戒レベル」を発表するようになっています。

戦後最悪の火山被害を出した御岳山も、草津白根山もAランクではなくBランクに分類されています。

6段階で表す「噴火警戒レベル」では、御岳山が噴火警戒レベル1、草津白根山は噴火警戒レベル3(入山規制)に分類されています。

火山の危険度は、6段階で表す「噴火警戒レベル」を見て判断するようにしましょう。

 

・火山監視はどのように行われているか

「気象庁」は、防災のために監視や観測体制を充実させなくてはならない火山を選定して常時観測しています。

現在、常時観測しているのは以下の活火山です。

【近年、噴火活動を繰り返している火山】

雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳、秋田焼山、秋田駒ヶ岳、吾妻山、那須岳、草津白根山、浅間山、新潟焼山、焼岳、御嶽山、伊豆大島、三宅島、硫黄島、阿蘇山、霧島山、桜島、薩摩硫黄島、口永良部島、諏訪之瀬島、八甲田山、十和田、弥陀ケ原

 

【過去100年以内に火山活動が活発化した火山】

アトサヌプリ、大雪山、恵山、岩手山、栗駒山、蔵王山、安達太良山、磐梯山、日光白根山、乗鞍岳、白山、箱根山、伊豆東部火山群、新島、神津島、八丈島、鶴見岳・伽藍岳、九重山

 

【過去の噴火履歴から今後も噴火する可能性がある火山】

岩木山、鳥海山、富士山、雲仙岳

 

【予測できない突発的な小噴火の恐れがある火山】

倶多楽、青ヶ島

 

・登山者向けの自治体や国の安全対策(設備面や人員配置

監視対象の火山がある都道府県、市町村では、火山噴火に備えて防災計画を策定しています。

火口付近の観測施設の緊急整備を行うなどして、火山のある都道府県や市町村と火山噴火予知連絡会(気象庁)が相互に協力しながら、水蒸気噴火の兆候をいち早く把握するための観測体制を整備しています。

今回噴火した草津白根山は、白根山、逢ノ峰、本白根山からなる広大なエリアで、近年火山活動が活発化している白根山に観測機器が集中していました。そのため、本白根山の噴火状況がつかめなかったことなど、火山噴火に対する安全対策に重大な課題を突き付けられる結果になりました。

また、国立大学の法人化にともなう予算削減で、火山を観測する設備が老朽化したままになっているケースがあるなど、避難シェルターの設置なども含めた火山対策の抜本的改革が課題になっています。

 

・火山に関する情報取得(サイトやアプリ)の情報源

火山に関する解説情報(気象庁)

噴火速報(気象庁)

分野別にさがす「火山」(気象庁)

 

参照:内閣府・防災情報

 

 

火山の噴火の種類

火山の噴火には主にマグマが噴出するマグマ噴火と、地下水がマグマに熱せられて水蒸気となって噴出する水蒸気噴火、マグマと水蒸気がともに噴出するマグマ水蒸気噴火の3つがあります。

最近発生した御岳山や本白根山の噴火は水蒸気噴火です。

 

マグマ噴火は、地下のマグマが地面を押し上げるため、火山性微動といわれる地震や、山体膨張という地形の変化で噴火の前兆が現れます。そのため噴火予知の可能性が高いといわれています。

 

しかし、水蒸気噴火の場合は、地下水をマグマが熱することで突如発生するため、事前の噴火予知は極めて難しいといわれています。

 

 

火山噴火に遭遇した場合の対応と事前の対策

・噴石による被害が大半を占める

御岳山の噴火や今回の本白根山の噴火では、噴石によって多数の死者や怪我人を出しています。

噴火によって岩石が火口から放物線を描いて落下してきます。

噴石には屋根を突き抜けるほどの強烈な破壊力があるため、直撃を受けたらひとたまりもありません。

噴石に被害はおおむね火口より約2kmから4kmの範囲に集中するといわれています。

噴火に遭遇した場合には、頑丈な避難小屋やシェルターに避難することや、火口からできるだけ遠ざかることが必要です。

 

・噴石からどうやって身を守る?

登山中にもしも火山噴火に遭遇した場合は、とりあえず噴石の直撃を避けるようにしなくてはなりません。噴石は火口から放物線を描くようにして落下してきます。

近くにシェルターや頑丈や建物がある場合はそこに避難してください。

・シェルターがない場合は?

避難シェルターなどが近くにない場合には、火口から放物線を描いて落ちてくる噴石の軌道を考えて、大きな岩陰などに身をよせて、噴石から身を守るようにしてください。

岩陰などで噴石の落下がおさまるのを待ってから、より安全な場所へ避難するようにしましょう。

硫黄の臭いがする場合には硫化水素の可能性があるので、タオルなどで口と鼻を覆って、安全な場所までできるだけ早く非難するようにしてください。

 

・登山の際には山小屋や避難シェルターの場所を確認しておく

火山のある山へ登山する際には、必ず山小屋や避難シェルターの場所を確認しておくようにしましょう。

また、登山届はもちろんの事、家族や友人に山に登ることを伝えておくことも大切です。

 

参照:火山噴火ではどのような災害が起こるのか(首相官邸)

 

 

まとめ

今回は、日本の火山事情や登山中の火山噴火に遭遇した場合について触れてみました。噴火に遭遇したらまずは噴石を避けることが大切です。しかし、実際に火山噴火に遭遇して冷静な判断ができるだろうかと、いささか不安が残ります。御岳山の噴火の際、50人の登山客を避難誘導した山小屋のご主人のお話しでは「恐怖のあまりパニックになることが一番危険だと判断して、常におだやかに声をかけ続けるように心がけた」とのことでした。生死を別けるのはどのような状況でもパニックにならない精神力かもしれません。

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